ホーチミン市、今後数カ月で7万人の労働者が必要

ホーチミン市人材需要予測・労働市場情報(FALMI)センターによると、残る数カ月間(本記事は2017年10月16日付け)に、ホーチミン市では、衣料・繊維、販売、サービス、物流、ITなどの分野で約7万人の労働者が必要だとしています。

しかし多くの労働者は転職に後ろ向きです。年末にボーナスの支給が待っているからです。

人材サービス会社Navigos Group(オンライン人材募集ポータルVietnamWorkや幹部向けのNavigos Searchを傘下に持つ)の報告書によると、新たに採用する従業員に対して(損失分を補うために)ボーナスを支給してもよいとする企業も出てきているようです。

電力部門の労働市場は、ベトナムの電力需要を満たすために火力発電が引き続き拡大すると見込まれることから、長い沈黙状態から抜け出て、力強さを取り戻すでしょう。

外国投資家による多くの太陽エネルギープロジェクトが全国各地で提案されています。

ソーラーパネルの購入・設置費用が大幅に下落するなか、ベトナム政府はソーラーエネルギーへの投資奨励策を用意しています。

マネージャー職の高い需要
Navigos Searchによると、2017年最終四半期における企業のクライアントによる中堅・上級ポストの需要は前年同期比で19%も高まりました。

管理職の需要が最も高い産業としては、銀行・金融業、消費財、小売り、情報通信技術(ICT)、製造業、サービス業などがあります。

銀行・金融業では、銀行、保険会社、消費者金融会社からの需要が最も高く、サービス業では、採用需要の多くが広告・マーケティング会社からのものでした。

ICT産業における需要は第3位で、ITサービスやシステム統合の仕事が大半を占めています。これらのポストは、主に各種プログラミング言語の経験があるマネージャーやエンジニア向けです。

Navigos Searchによると、消費財産業のいくつかの多国籍企業は2017年最終四半期に、ベトナム北部山岳地域の地域セールス・マネージャーの採用に取り組んでいました。

経験のある人材は、この地域で仕事に就こうとは考えませんし、経験の乏しい人材は雇用側の要求を満たしていません。

加えて、北部地域の中堅セールス・マネージャーの弱点は、英語力です。

ベトナムにおける国際的ファッションブランドの誕生は、あらゆるレベルのベトナム人労働者により多くの雇用機会をもたらしています。

小売業においては、合併・買収(M&A)が今も続いています。いくつかの有名なベトナムブランドが、日本とタイの企業によって買収されています。M&A取引は、ベトナム人スタッフが国際的勤務スタイルと専門的チェーン・マネジメントについて直接知る機会をもたらしています。

給与に関していうと、最高支給額は消費財産業の上級マネージャー職で、月額約3億VND(1万3,157米ドル)です。

不動産、銀行業、ICT、製造業などの中堅・上級マネージャーの給与は、月額1億〜2億2,000万VND(4,385〜9,649米ドル)です。

FALMIセンターの報告によると、2017年最終四半期における労働者の採用需要は前年同期比で約24%上昇しました。